水たまりができる庭=最悪の庭という事実!芝生や土の水はけ改善方法
雨の日に庭の土がぬかるみ、ぐちゃぐちゃになる、という悩み。
特に今の時期は、台風の影響もあり、雨の日が何日も続き、湿気も高く、積み重なって、水はけが悪い土地は最悪な状態になります。
水はけを良くしたいのであれば、まず『どうして水はけが悪いのか』という原因を突き止める必要があります。
まぁ、でも雨の日は庭に出て調べるのもおっくうになるんですけどね・・・。
でも、そのままにしておけば、雨や雪解けの時期には靴が泥だらけになりますし、玄関も汚れます。
車も汚れます。
水たまりにはボウフラが住み着き、蚊が大量発生します。
家も湿度が常に高くジメジメしている。カビが吹きやすい。
郵便屋さんや、お客さんも内心、「あの家、汚れるからイヤだな~(-_-)」と思っているでしょう!
それなのに、顔を合わせれば愛想笑い。
お家で楽しい時間を過ごせたとしても、帰りには嫌な思いをもう一度させて帰すことになります(;’∀’)。
・・・さらに、一番怖いのが、地盤沈下・液状化!!!
最初は堅固で水はけが悪かっただけでも、ずっとそのままにしておくと次第に軟弱地盤になり、大地震が来たら家にまで影響を出してしまう可能性も!!??
これって最悪じゃないですか?
住んでいる住人が我慢すればいい!という問題だけではなく、訪れる大事なお客様まで嫌な気分にさせてしまう庭、家までも蝕んでしまう庭だったなんて・・・。
庭にできる水たまりや水はけの悪さは、「いずれ乾くからいいや~」と、結構軽く考えている方が多いですが、何としてもクリアしなくてはならない課題なんです。
なんて悲観的にならないでください!
水はけが悪い原因にもよりますが、改善方法は色んなやり方があります。
現に、水はけの悪い土地の庭工事を何件かやらして頂いてますが、その土地それぞれで改善策も違い、結果、しっかりと排水させることができます。
自分で出来る方法もあります!
今回は、実際に水はけが改善した、『水はけを良くする方法』を原因から解決法まで一挙紹介します。
水が溜まる庭にはこんな原因が!!??
最近、庭工事をする現場では、このように水はけが悪い地質のところが多くあります。
雨が降ると、このように水が溜まってしまう土地は原因がいくつかあります!
・分譲地
新築を建てるために区画に分けられ売り出されている分譲地は、田んぼをつぶして整備された場所が多いです。
最近の家でなくても、昔は一家族何枚も田んぼを持っていた時代でしたから、そこら中に田んぼがあったはず・・・!
昔は田んぼだった可能性は高いです。
田んぼは稲が植わっている時期は常に水が張り、保水性が高い土で出来ています。
このような地質の場合は、水はけが悪い場所がたくさんあります。
・道路より低い土地
道路より高い位置に土地がある場合は、雨が降っても道路の端にある側溝などに流れていきますが、道路より低い土地にある場合はどうしても庭に水が溜まってしまいます。
・「水」に関する地名の土地
地名はその土地の様子を表した言葉が付けられている事がほとんどです。
なので、「水」に関するワードが入っている地名は、水はけが悪い可能性が高いです。
例:「川」「岸」「橋」「提」「窪」「池」「沢」「江」「亀」「谷」「津」「浦」など。
「荻」「蒲」「菅」も水辺に多い動植物である
水はけを良くするにはどんな方法があるか?
①砕石(砂利)を敷く
まず最も簡単な水はけを良くする方法は、砕石(砂利)を敷くことです。
砕石を敷けば、土に直接面していないため、雨が降って水が溜まっても、靴に泥がつかなくなります。
一番簡易的で、お金もかからない方法ですが、土にどんどん沈んでいってしまい、結局、土が表面に出てきてしまうので、転圧(締固め)すると長持ちします。
また、砂利の厚みが薄いと、どうしても、雪かきなどで砂利を寄せてしまい土が出てきてしまうので、年1回春にはメンテナンスが必要です。
砂利を敷く際、下地に防草シートを張ると、雑草が生えにくくなるだけじゃなく、水も多少浸透しづらくなります。
②傾斜を付ける
特に造成地では、水平に整地され売りに出されているので、水が流れる勾配が付いていないところが多いです。
水平な土地は見栄えが良いですが、いざ住んでみると、水はけが悪いことも!!
すでに土地が建っている場合は、庭に勾配や築山(つきやま)を作るなどして、水の流れを誘導してあげましょう!
③雨水浸透桝を設置する
庭中の雨水や雨どいなどから水を集める「雨水浸透桝」を設置します。
浸透桝の役割は、砕石を使い、水はけのよい下地を作り、降った雨水を地面へと浸透させることのできる設備です。
もともと水はけの悪い土地は、地中への浸透率が悪く、表面に水が停滞してしまいます。
雨水浸透桝はその浸透率をあげ、地下水として循環させるため、水害の軽減・地球温暖化の防止にも一役買ってます!
雨水を資源として有効活用できる地球に優しい方法です。
また、庭水道にもきちんとマスを取り付け、水はけ対策をしておくことが必要です!
④暗渠排水を設置する
暗渠排水とは、このような穴の開いたパイプ(有孔管・雨水集水管)から雨水を桝に集め、側溝や下水に流す施工方法です。
この方法は、土地の外に水を出してしまうので、ダイレクトに水はけを良くする事ができます!
硬化塩ビのパイプなので丈夫で何十年も持つので、工事にはそれなりの費用が掛かっても、先々のメンテナンスや、家のカビ・傷み・シロアリなどの問題に悩まされることを思えばお得だと思います!
いつもジメジメして土地がこんなに変わりました!
施工例⑴家周りの水たまり
マスもありますが(足元)、全然それでは間に合っていませんね・・・!
暗渠排水を施して、滞っていた水の流れを作り、以前とは見違えるほどに清潔な家裏になりました!!
施工例⑵水はけの悪い私道
有孔管を入れ暗渠排水をし、砕石を締め固めて舗装しました。
水はけの悪さで困ることもなくなり、見た目もきれいになりました!
施工例⑶芝生の水はけ対策
粘土質の土壌と天然芝の相性が悪いので、人工芝にしました。
集めた雨水を使った応用編
地中に浸透させたり、下水に流したりする雨水ですが、それをうまく利用して庭に生かすこともできるんです!!
例えば・・・
池を作る!!
防水シートを敷き、あつめた雨水を溜めて池を作っちゃったり!!
周りに景石を配置し、浮島を作ったり石橋を架けたり・・・素敵ですよね!
ここまで壮大にならなくても、地中に貯水タンクを埋め、そこへ雨水を溜め、循環させて水鉢やつくばいを楽しむことも!!
水のせせらぎを感じながら風流な庭ができました✨
これなら狭い庭でもできますね!
水はけを解消して心地よい暮らしを
いかがでしたか?
雨の日でもストレスなく気持ちよく庭を楽しめると良いですね!
どんなお庭の現場でも、実際に住んでいるあなたやあなたの家族の気持ちを考え、過ごしやすいように、何年先の未来も見据えてプランニングできればと思っています。